アフタービットコインを読んでいます。
そこで、読みながら書きながらで要約を進めていこうと思います。
今読んでいるところまでを簡単にまとめると…
結論としては、
- ビットコインはだめじゃね?
- ブロックチェーン応用技術は使えるっしょ。
- 非中央集権的はうまくいかないと思うよ。
- だからメガバンクや中央銀行が主導するよ。
- アナーキストの方々、どんまい。
こんな感じですね。
著者のバックグラウンドが元日銀ということもあるためか、脱中央集権的な思想に対して批判的に捉えているように感じました。
もちろん感情的に否定しているわけではなく、丁寧にロジックを持って否定しているのですが、自分には結構ポジショントークを感じるものでした。(別にポジショントークが悪いとは思っていません。主張するために書かれたでしょうから。ただ、ユートピア的な世界が丁寧にロジックを追って否定されたことで夢から覚まされたような思いを感じ、いささかショックもあります。)
まだ、読了していないので、読み終わってから追記します。
読み終わったので追記します。
通貨はその時代の最新技術が用いられる。
なので、通貨が電子化されること、また、そのための手段としてブロックチェーンが用いられることは不思議ではない。
実際に、カナダ・シンガポール・スウェーデンなど各国が色々な実験を行っている。
しかし、完全にキャッシュレスにすることは妥当な考えではない。
となると、現金とデジタルカレンシーという具合に運用上の分岐が発生してしまう。
そして、そのために返って不便になる可能性もある。
ちなみに、デジタルカレンシーを用いることで、マネーの流動性を上げる施策が取りやすくなるという指摘もある。
例えば、デジタルカレンシーにマイナス金利を付けることで、一定期間手元にお金を持っている場合にお金を支払うような仕組みにすることで人々がお金を使う方向にモチベートすることができる。
中央銀行としては収益基盤となるし、貯め込む人が損をするという点では非常に面白い施策のように感じる。
今現在も日銀の金融緩和政策を強める時には日本円は円安になるので、捉え方によっては同じとも見えるかもしれない。
ただ、デジタルカレンシーだけを用いることはしないというのが見解としてあることを踏まえると、マイナス金利が適用されない現金の価値が相対的に上がるので、ますます現金主義が強まるのではないかという見方もできるように感じる。
一方で国際送金についてのブロックチェーンの広がりもある。
それが、SWIFTにとって変わろうとチャレンジしているRippleである。
端的に言えば、Rippleは国際送金のハブになろうとしている。
Rippleはプライベートでクローズドなブロックチェーン技術を用いるので、各国の中央銀行などと協調しつつ実験を進めているとのこと。
メガバンクなどが実験に参加しているものの、Rippleの提供するプラットフォームに参加する銀行の数が少ないと上手く機能しないという点は留意すべきだろう。
ブロックチェーンは他にも証券決済にも応用が期待されている。
証券決済は証券とお金とをワンセットでやり取りするDelivery Versus Payment決済が理想とされているが、ブロックチェーンによってこれを低コストで行おうと試みているとのこと。
◯感想
普通にめちゃめちゃ勉強になりました。
でも、中央銀行が主導すべきだ的な考え方は少し残念に感じました。
確かに、ビットコインは負の側面もあります。
でも、秩序と自由は本当にトレードオフな関係なんですかね。。。
どうにかできそうな気もしますが。。。
まあ、とは言え、何かしらの技術によって人がやらなくても良い仕事をシステムに任せられるようになるのは素晴らしいですね。(なんて言っている裏で、実は保守作業に人が駆り出され、ますます人らしくない仕事をするようになるなんてこともあってそうですが。。。)